第3回「このミステリーがすごい!」大賞に輝いた深町秋生の小説を、鬼才・中島哲也監督が映画化した『渇き。』。

その『渇き。』を実際に見たので、内容と感想をまとめてみました。

 

まだ観ていない方はネタバレになるので、ご注意ください。

 

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渇き(映画) ネタバレと感想!

 

公開年:2014年

原作:深町秋生「果てしなき渇き」

監督:中島哲也

キャスト:役所広司、小松菜奈、妻夫木聡、清水尋也、二階堂ふみ、オダギリジョー、中谷美紀 など

興行収入:7.5億円

 

 

『下妻物語』や『告白』、『嫌われ松子の一生』など、数多くの話題作を手掛けてきた中島哲也監督が2014年に発表した映画『渇き。』。

その映画『渇き。』のストーリーが一回見ただけでは理解しづらい内容となっていたため、詳しく解説してみました。

 

▼原作はコチラ

 

 

渇き(映画) ストーリーのネタバレ

 

まず、映画『渇き』の大まかなストーリーをまとめてみました。

※ネタバレになるので、まだ見ていない方はご注意ください

 

妻と離婚、そして娘の加奈子(小松菜奈)からも見放され、現在は荒んだ生活を送っている元刑事の藤島昭和(役所広司)。

現在は警備保障会社に勤務しながら安アパートで暮らしていて、精神科からは「統合失調症」「躁鬱病」の診断を受け、投薬治療中だった。

ある日、突然失踪した加奈子の捜索を妻から依頼された彼は、独自に調査を開始する。

 

しかし加奈子を探していく過程で、慕われていたはずの彼女が、実は悪名高い不良グループと関係していることが判明する。

しかも、彼女の部屋からは大量の覚醒剤が発見される。

いつしか藤島は、娘が地元の裏社会や政財界の人間までもを巻き込んだ大規模な犯罪行為の中心人物であることを知り、彼女を中心とした内部抗争に巻き込まれていく内、娘を探す手口が徐々に凶暴になっていく…。

 

そして3年前、加奈子はクラスの中でいじめられていた瀬岡<映画では”ボク”>(清水尋也)という少年に目をつけていた。

瀬岡は、加奈子の元恋人で自殺してしまった緒方のようになりたいと思っていたが、加奈子は既に彼に対して冷酷な罠を仕掛けていた…。

 

 

 

渇き(映画) OP〜結末まで詳しく解説!

 

この物語には大きく二つの軸によって、展開されます。

一つは、加奈子を追う藤島を主人公とした表の軸。

もう一つは、加奈子に好意を寄せていた瀬岡を主人公にした裏の軸。

 

どちらも加奈子と深いつながりがありますが、両者が繋がることはありません。

しかも、ストーリーがやたら二転三転とするので、内容が難しいと言われる所以かもしれません。

 

この物語が理解し難いと言われている理由は、

  • 時系列が二転三転と変化する
  • 前半から伏線がやたら多い(クリスマスイブや3年前の出来事)
  • 気が狂っている登場人物が多いから共感しづらい

 

これらが挙げられると思います。

特に、登場人物が”ヤベー奴のオンパレード”なので、冷静に見れず、感情的に見てしまうと、ストーリーまで頭が追い付かない人が続出となるのでしょう。

 

では、なるべく分かりやすく、そしてなるべく詳しく、物語の内容をイチから解説してみました。

 

 

オープニングから大きな伏線が…!

 

まず、オープニングから大きな謎(伏線)があります。

加奈子の失踪事件が発生する、8か月前のクリスマスイブでの出来事。

 

ある男が罵声を発するシーンとクリスマスイブの様子が交互に映し出されます。

後に判明することですが、この男は妻の不倫現場を発見した藤島。

 

さらに、分かりにくい状況となるのですが、

このクリスマスのシーン後、8か月後の夏にシーンが突然とび、コンビニで惨殺事件が起きた様子が描かれます。

後に、殺された3人は加奈子と繋がりがあったことが判明します。(事情聴取された藤島は無関係)

 

 

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藤島が加奈子を捜索開始

 

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#小松菜奈 #nanakomatsu #渇き#theworldofkanako

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娘の加奈子が失踪したことを知り、捜索する藤島。

しかし、捜索する過程で、彼女の部屋から薬物を発見してしまいます。

この時はまだ加奈子がなぜ薬物に手を染めてしまったのか、謎のままです。

 

 

”ボク”と名乗る、少年・瀬岡の物語がスタート

 

ここで、第三の主人公・瀬岡(映画では、”ボク”)が登場します。

瀬岡はクラスの男子からいじめられていて、自分に優しく接してくれる同級生の加奈子に対して、徐々に好意を持ち始めます…。

この瀬岡が後に物語のキーマンとなります。

 

 

加奈子の正体が徐々に明らかに……

 

 

加奈子の捜索を続ける藤島は、彼女の友人だった森下(橋本愛)と長野(森川葵)という2人の女子高生に話を聞きます。

森下がなぜか加奈子を恐れていることが分かります。(長野もかなりワケありな感じ)

そして、遠藤(二階堂ふみ)と松永(高杉真宙)という不良が加奈子と深いつながりがあったことも判明します。

 

そんな中、再び物語は3年前に展開されます。

屋上で瀬岡がいじめられている所にやって来て、いじめグループを追い払う加奈子。

加奈子にとって緒方が特別な存在であることが分かります。

 

そして再び、時間は現在へと戻ります。

藤島が中学時代の加奈子の担任であった東(中谷美紀)を訪ねている場面に。

 

東は、加奈子が緒方の死に苦しんでいたこと、そして彼女が松永や遠藤たちと交流を持っていたことを藤島に話します。

藤島は松永たちが加奈子を巻き込んだと考え、東に詰め寄りますが、実際は加奈子が自ら松永に近付いたというのが真相。

 

 

藤島が刑事をやめた理由が判明する

 

松永という少年が事件に大きく関わっていると踏んだ藤島。

さらに浅井から、コンビニで殺された3人の内の1人である小山という男が、松永と共にヤクザの下で薬を売っていたと聞かされます。

 

ここで、藤島がクリスマスイブに妻の不倫相手を半殺しにし、それが原因で刑事を辞めたことが明かされます。

(オープニングのシーンの伏線がここで回収)

 

また、物語の舞台は3年後に。

松永が瀬岡へのいじめを止めさせたという出来事が語られます。

(実際は加奈子が瀬岡を助けた)

 

松永を捜索するが…

 

藤島が松永を捜索するために、あらゆる手を使うが、なかなか見つけられない。

やっと、松永を見つけたかと思えば、松永の仲間に襲われ拉致されてしまいます。

しかし、松永たちが”別のグループ”に襲撃され、何とか助かる藤島。

(後に判明するが、この別のグループは、松永が裏切ったヤクザだった)

 

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パーティーに参加する瀬岡にまさかの事態が…

 

再び物語は3年前。

瀬岡は松永、加奈子たちが参加しているパーティーに招待されます。

しかし、このパーティーが瀬岡の人生は大きく狂わされることとなりました。

何とそこで瀬岡は薬を飲まされ、男たちに犯されてしまうのです…。

これも加奈子が仕組んだものでした…。

 

 

事件の裏には多くの警察関係者が…

 

 

ヤクザに襲われた藤島は、加奈子が隠している物のありかについて、ボコボコにされながら尋問されます。

しかし、何も知らない藤島は殺されずに見逃されます。

 

その翌朝、突然訪れた森下から長野が加奈子から預かっていた鍵を渡される藤島。

藤島は重大な情報を握っている長野に会いに行きましたが、すでに彼女は惨殺されていました…。

そこで、あるロッカーから写真を手に入れます。

その写真には多くの警察関係者含む、権力者らが買春をしているところを映した写真でした。

その中には加奈子が映った写真もありました。

 

藤島は電話で後輩の刑事・浅井(妻夫木聡)に事件のことを問い詰めますが、そこを警察が口封じのために襲撃します。

藤島は容赦なく刑事を車で撥ねながら何とか脱出することに成功。

以前加奈子について聞き込みをした辻村(國村隼)が写真に映っていたことから、彼の元に向かいます。

 

 

瀬岡が復讐を決意する……

 

一方、変態集団に犯された瀬岡は精神的にもおかしくなり、加奈子に復讐しようと決意します。

そして、遠藤(二階堂ふみ)のアパートに向かい彼女を襲います。

 

一方、辻村を拷問し、加奈子がチョウ(康芳夫)という闇組織のボスと繋がっていたことを聞きだした藤島。

と同時に、自分がかつて加奈子に誘惑され、思わず乱暴してしまったことを思い出します。(真実かどうかは不明)

その忌々しい記憶が蘇り、混乱する中、再びヤクザに拉致される藤島。

 

藤島は、咲山(青木崇高)というヤクザのリーダーから瀕死の松永を見せつけられます。

松永は、加奈子のためにチョウを裏切って写真を盗み出したことで、ヤクザに捕まったのでした…。

 

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加奈子が写真を盗み出した理由とは…?

 

 

一方、遠藤のアパートで、彼女をカッターで拷問しながら真実を知ろうとする瀬岡。

ここで明らかになりますが、実は緒方は、松永によって売春組織の餌食になったことが原因で自殺したのでした。

そう、加奈子が写真を盗み出した理由は、愛する緒方の復讐のためだったのです。

 

権力者たちを脅すためにチョウは彼らの売春写真を集めていましたが、加奈子がその写真を本人たちに送り付けたことで、組織は崩壊となります。

真相を聞き出した瀬岡は、遠藤の顔をカッターで傷付けてから、加奈子の元に向かいます。

 

 

殺し屋との戦いが始まる…

 

 

ヤクザの咲山から愛川(オダギリジョー)というチョウの部下の抹殺を命じられた藤島。

加奈子の身の安全を条件に承諾することに…。

 

愛川は警察官でありながら、チョウの下で邪魔者を消す暗殺者として働いていました。

加奈子の友人だった長野を口封じのために殺したのは、この愛川でした。

 

愛川の妻と子供を人質にして、デパートの屋上に彼を呼び出します。

激しい銃撃戦の中、何とか勝利したのは藤島でしたが、愛川の車のトランクにはチョウの死体が。

 

瀬岡の物語の結末とは……

 

一方、瀬岡は加奈子を殺害することができず、潜んでいた愛川に殺害されました。

(ここで、加奈子は瀬岡に緒方を殺害したのは自分だというが、これは嘘。なぜ嘘をついたのはか不明)

瀬岡の物語は呆気なく結末を迎えることに……。

 

 

加奈子失踪事件の真の結末とは…?

 

 

 

藤島が最後に辿り着いたのは、加奈子の元担任である東でした。

実は、加奈子が自分の娘にも売春させていたことを知った東は、加奈子を衝動的に殺害し、山奥に埋めていたのです。

真相を知った藤島は、東を拉致して雪が降り積もる冬山へと連れていきます。

彼女に死体を掘り起こさせようとする藤島でしたが、彼女が強く反抗するため、結局は自分で掘ることになります。

 

藤島は心身ともにボロボロになりながらも、雪山の中、ただただ掘り続けるのでした……。

 

 

渇き(映画) 実際に観た感想!

 

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映画「渇き。」感想 私が1番好きで、好きでたまらない映画です。見終わった時絶対にDVDを買おうと思った。あの「告白」の中島哲也監督というイメージが強かったけどこれを見て「渇き。」の中島哲也監督、に変わった。冒頭"ある時代が狂って見えるのは、見ているものが混乱しているからだ"というジャンコクトー の詩で始まる。「渇き。」は海外では「The World of Kanako」と訳される。これは人間関係の渦が取り巻いているように見せて全てが加奈子の物語なのだ。全ては加奈子の彼氏の自殺から。そこから警察が動く事態へと発展する。彼氏のお葬式で永眠する彼氏にキスする加奈子の美しさ。あの描写はわたしの中で永遠にアカデミー賞最優秀作品賞…(笑)この映画はスクリーンにびったり張り付かないと時間軸が混乱することだろう。時間軸は「ボク」が全てを握っている。この作品ではじめて清水尋也さんを知った。目が離せない、離させようとしない芝居ってこういうことだ。清水さんの「ボク」はとことん可哀想で見てられない。とはならない。惹きつけられてしまう。加奈子のように。本当に良い表現者だと思う。中島監督特有のコミカルな場違いなのでは…と思う音楽の使い方がとても良い。はじめの安っぽい音楽、安っぽい映像、全部全部が最高だった。1番好きなのはでんぱ組のでんでんぱっしょんが流れるクラブのシーンかな…emmaちゃんも出てて「えまなな…」と1人で感動してた記憶が…あのシーンみんな可愛すぎる。私も加奈子に「愛してるよ」と言われたかった。森川葵さんが羨ましい…()橋本愛さんの怒りの芝居、役所広司さんに対する不信の目つき、公共の場で大声、親友の死を見たときの叫び、彼女にしかできない芝居をめいいっぱい感じられた。二階堂ふみさんの「なんでみんな加奈子なの…」という台詞、彼女の弱々しくなると少しハスキーになるあの声質がめちゃくちゃに良かった。「私の男」のふみちゃんも好きだけど、「渇き。」のふみちゃんが1番好きかもしれない。何と言ってもこれがデビュー作という鮮烈な印象を飾った小松菜奈さん。オーディションでは部屋に入った時から「加奈子だった」と言われる脅威の存在感。彼女は、演技が上手い下手では測れない「存在感」がある。スクリーンにいると見てしまう、彼女が気になってしまう。本当に加奈子のような魔性の魅力がある。小松菜奈さんが加奈子で本当に良かった。中谷美紀さんにビンタされてた時は泣いてしまってたけどすぐに「大丈夫」と自分から言っているのをメイキングで見て、本当に芯がある子だと感じた。まだまだ書き足らない。妻夫木さんのクズ刑事、あんな生き生きとクズ役が出来るなんて気持ちいいだろうな…。上映期間中、壮絶なシーンが多過ぎて途中退出する観客まで出た問題作とも言われる「渇き。」私はこの映画を生涯ずっと好きだと言い続ける。 #渇き #果てしなき渇き #役所広司 さん #小松菜奈 さん #橋本愛 さん #二階堂ふみ さん #森川葵 さん#中島哲也監督 #妻夫木聡 さん #邦画 #邦画好きな人と繋がりたい #映画好きな人と繋がりたい #いいね返し #いいねした人で気になった人フォロー

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これだけ良くも悪くもブッとんだ映画は初めて見ましたね。

それぞれ登場人物が”渇き”を満たすために、それぞれもがき、苦悩する姿が何とも言えない、人間のリアルさを見せつけられたように感じます。

 

一方で、途中にアニメが入ったり、アイドルの音楽が使われたりと、その唐突な感じが、狂気っぽさを斬新にイメージさせてくれたので、演出は非常に面白いな、と感じました。

ただ一つ言えることは、あまりにも映像がグロすぎるので、家族で見ようとする方は気をつけた方が絶対に良いです。笑

 

▼ネット上の感想

 

https://twitter.com/hayachan1209/status/1094540921184542721

 

 

https://twitter.com/_______tofu_oto/status/1094248398738227200

 

 

 

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